自己免疫疾患② 主な自己免疫疾患の種類

 
やまねこ
自己免疫疾患といっても色々とあるニャ

【膠原病】

免疫が暴走することでかえって病気になってしまうのが膠原病です。自分の免疫が自分を攻撃してしまい、炎症を起こして、臓器や組織を破壊してしまいます。攻撃される臓器によって病気が異なります。

〈ICD分類〉

膠原病NOS ⇒ M35.9

エリトマトーテス

体内に種々の自己抗体が出来ることが原因と考えられ、それが全身および様々な部位に色々な症状を起こす自己免疫疾患です。

〈ICD分類〉

全身性エリトマトーテス ⇒ M32.0-9

ループス腎炎 ⇒ M32.1† N08.5*

限局性エリトマトーテス ⇒ L93.0-9

強皮症/全身性硬化症

皮膚硬化を主症状とする膠原病です。内臓の合併症を起こさない「限局性強皮症」と、内臓の合併症を起こす「全身性強皮症(全身性硬化症)」に分けられます。後者の全身性強皮症を狭い意味で「強皮症」と呼ぶことが多いです。

〈ICD分類〉

全身性強皮症 ⇒ M34.0-9

限局性強皮症 ⇒ L94.0

関節リウマチ

関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されてしまい、関節の機能が損なわれ、放っておくと関節が変形してしまう病気です。関節を動かさなくても痛みが生じるのが、ほかの関節の病気と異なる点です。サイトカインという物質が過剰に分泌されることで、炎症を悪化させています。

〈ICD分類〉

血清反応陽性関節リウマチ ⇒ M05.0-9

その他のリウマチ ⇒ M06.0-9

若年性リウマチ ⇒ M08.0

※1 関節リウマチは、診断が難しいため、リウマチ科のない病院では性滅検査がされていないことがあります。よって明確な診断名が書かれていない限りは、基本的にM069.0-9の詳細不明のコードをつけることが望ましいと考えます。

ただし関節リウマチであると診断されている上で、他院などの検査でリウマドイド因子(リウマチ因子、RF)が陰性であると明記されている場合は、M06.00-9(血清反応陽性リウマチ)のコードをつけ、陽性であると明記されている場合は、M05.00-9(血清反応陽性リウマチ)のコードをつけることが望ましいでしょう。

※2 リウマトイド因子とは、関節リウマチ等でみられる自己抗体の一つです。変性したIgGのFc領域に対する自己抗体であり、主にIgMに属します。関節リウマチで最も陽性となりやすいのですが(約70~80%)、ほかの自己免疫疾患、慢性肝炎などでも要請になることもあり、疾患特異性は低いです。

※3 リウマチのコードは、ほかにM79.0-9もありますが、これは筋肉などの軟部組織障害に対するリウマチであり、間接リウマチのコードではありません。