「糖鎖」という言葉を知っているでしょうか?
人の体は、約60兆個の細胞で出来ていますが、そのすべての細胞の表面に、他の細胞と接触する鎖状のヒゲのようなものが数多く存在しています。
これが糖鎖と呼ばれるものです。
そして現在、ほとんどの病気は「細胞同士が繋がっていない、連絡し合っていなことが最大の原因」ということが最近の研究で明らかになってきましたが、まさに細胞同士を繋げるこの糖鎖が働くかどうかで、細胞が元気になるかどうかが決まり、もっと言えば、糖鎖の働きがあるかどうかで、健康であるか病気になるかが分かれてくるといっても過言ではないんですね。
糖鎖はアンテナのような働きをしていて、その先端がほかの細胞に触れることで様々な情報を細胞内に取り入れています。
たとえば細菌やウイルス、がん細胞などの異物の判断もしているし、ホルモンの情報なども糖鎖のアンテナが取り入れているんですね。つまり糖鎖が充分に働いてくれれば、自然治癒力や免疫力がついていき、ほとんど病気になることがなくなっていくのです。
ようするに糖鎖とは、細胞同士を繋げる道のような存在であるということです。だから、どんなに栄養価が高い食物も、どんなに効く薬も、この道が無ければちゃんと届かない。逆にこの道が整備されたおのであれば、栄養も薬も行き渡るので、細胞も体も健康になるというわけなんですね。
21世紀に入ってからは、糖鎖の研究もどんどんと進められるようになってきました。糖鎖の働きや仕組みがより明らかになって来れば、医療の未来も劇的に変わっていくかもしれませんね。