これからの医療を変える「糖鎖」とは?③

糖鎖によって細胞同士が繋がることで、人の体は自然治癒力や免疫力を充分に発揮できるようになります。糖鎖はそうやって様々な情報をっ細胞同士伝達し合う橋渡しをしていますが、糖鎖が伝える情報で、重要なものの一つといわれているがホルモンです。体の様々な場所で作られるホルモンは、体のバランスを保つために、糖鎖によって隅々にまで行き渡っているんですね。

そうした糖鎖とホルモンの関係を語る上で、最もわかりやすいのがインスリンです。糖尿病に関わる、膵臓で作られるホルモンですね。

糖尿病とは、Ⅰ型でもⅡ型でも、いずれも血液中のブドウ糖(グルコース)の値が高くなり、高血糖となって発症する病気ですが、そのグルコースを細胞内に取り入れることで抑えるホルモンがインスリンです。

そしてインスリンというホルモンもまた、この糖鎖とうホルモンレセプターに受け入れられて初めて細胞表面のチャンネルが開き、ブドウ糖(グルコース)を細胞内に取り入れてます。つまり重要なのは、血糖値をコントロールすることそのものが大事なのではなく、インスリンによって細胞内にブドウ糖(グルコース)を取り入れるかどうかが大事なんですね。

そしてブドウ糖(グルコース)は、糖鎖の最も重要な糖質栄養素の一つです。ブドウ糖(グルコース)がインスリンによって細胞内に取り込まれれば取り込まれるほど、糖鎖も元気になって、よりしっかりとホルモンレセプターとして役割を全うしていくという好循環が生まれていきます。

糖尿病の治療においては、まずインスリンを受け止めるホルモンレセプターである糖鎖の栄養を補うということが大事なんですね。