外陰部の膣口の両側にあるのがバルトリン腺だニャ
【バルトリン腺嚢胞・膿瘍とは?】
バルトリン腺は非常に小さな丸い腺で、外陰部の膣口の両側にあり、性交時に必要な潤滑液を分泌します。バルトリン腺に通じる管が詰まると、バルトリン腺に粘液が溜まって腫れ、膿疱が出来ます。炎症がないものをバルトリン腺嚢胞、感染を起こして炎症があるものをバルトリン腺膿瘍といいます。バルトリン腺嚢胞は女性の約2%にみられ、多くは20代に生じます。加齢に伴い、嚢胞や膿瘍は出来にくくなります。
原因菌としてブドウ球菌、大腸菌、連鎖球菌が大多数を占めますが、淋病やクラミジアなどを認めることもあります。
【治療】
嚢胞が小さく、症状がないものは無治療で経過も見ます。痛みがある場合は抗生剤の治療や穿刺・切開などの外科的な治療を行います。バルトリン腺膿瘍の再発例や悪性が疑われる場合はバルトリン腺の摘出術の適応となります。
〈ICD分類〉
バルトリン腺嚢胞 ⇒ N75.0
バルトリン腺膿瘍 ⇒ N75.1
バルトリン腺炎 ⇒ N75.8
バルトリン腺の疾患NOS ⇒ N75.9
〈ICD9-CM〉
バルトリン腺(嚢胞)の経皮的内容吸引術 ⇒ 71.21
バルトリン腺(嚢胞)の切開術 ⇒ 71.22
バルトリン腺(嚢胞)の造袋術 ⇒ 71.23
バルトリン腺(嚢胞)の切除術またはその他の破壊術 ⇒ 71.24
バルトリン腺のその他の術 ⇒ 71.29