【子宮ポリープとは?】
子宮に出来るポリープは、子宮頸管ポリープと子宮内膜(子宮体部)ポリープがあります。
《子宮頸管ポリープ》
子宮の出口付近の子宮頸管内の出来る通常2~5㎜程度の突出したポリープで、1㎝ほどになることもあります。子宮頸管の細胞が増殖することによって粘膜が隆起する良性の腫瘍です。細菌感染などによる炎症や出産による物理的な刺激、女性ホルモンなどが発生に関係していると考えられています。悪性化する可能性は低いのですが、ごくまれに前がん病変の可能性やポリープではなく悪性腫瘍の場合もあることから、切除して病理診断を行うことがあります。30~40代の、出産回数の多い女性に頻繁にみられます。
《子宮内膜ポリープ》
子宮内膜が過剰に増殖し、子宮内腔に出来るポリープです。通常2~4㎝、まれに10㎝ほどにも達すると言われ、1つだけでなく複数に出来る場合もあります。原因は子宮内膜がエストロゲン(卵胞ホルモン)によって過剰に増殖して起こると考えられています。ほとんどが良性ですが、ごくまれに悪性腫瘍の場合もあります。
【治療】
《子宮頸管ポリープ》
基本的には手術によってポリープの切除を行います。
《子宮内膜ポリープ》
薬剤ではほとんど治らないため、子宮内掻爬して摘出します。
〈ICD分類〉
子宮体部ポリープ ⇒ N84.0
子宮内膜ポリープ ⇒ N84.0
子宮ポリープNOS ⇒ N84.0
子宮頸部ポリープ ⇒ N84.1
子宮頸管ポリープ ⇒ N84.1
子宮頸部粘膜ポリープ ⇒ N84.1
膣ポリープ ⇒ N84.2
外陰ポリープ ⇒ N84.3
陰部ポリープ ⇒ N84.3
女性性器のそのほかの部位のポリープ ⇒ N84.8
女性性器のポリープNOS ⇒ N84.9
〈ICD9-CM〉
子宮頸管ポリープ切除術 ⇒ 67.39
子宮内膜ポリープ切除術 ⇒ 68.29