インフルエンザ

 
やまねこ
インフルエンザウイルスとインフルエンザ菌は全然違うので注意だニャ!

【インフルエンザとは?】

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染して起こる感染症です。インフルエンザウイルスには、大きく分けてA型、B型、C型、D型の4種類があります。そのうち冬に流行する「季節性インフルエンザ」の原因となりやすいのはA型とB型です。A型は人にも動物にも感染し、たくさんの亜型があって、形を変えながら毎年流行しています。B型とC型はほぼ人のみに感染し、D型は家畜に感染します。

【新型インフルエンザとは?】

A型のインフルエンザウイルスには144種類もの亜型が存在すると言われています。流行した地域の名前をとって、ソ連型、香港型などと呼ばれるものもあります。B型のインフルエンザウイルスには亜型が存在せず、亜型による分類は行われません。

一方ウイルスが突然大きな変異を起こすことがあり、これまでと全く異なる亜型のインフルエンザウイルスが登場して新たな流行を起こすことがあります。それが新型インフルエンザです。季節性インフルエンザと抗原性が大きく異なるために、新型インフルエンザには、一般の多くの人が免疫を獲得していません。したがって、全国的、かつ急速な蔓延により多くの人の生命及び健康に重大な影響が与えられる恐れがあります。

2,009年に大流行した新型インフルエンザ(H1N1型)は、世界中で猛威をふるいました。

【インフルエンザの症状】

普通の風邪のようにのどの痛みや鼻汁、咳などの症状もみられますが、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感などが比較的急速に現れる特徴があります。

また小児ではまれに急性脳症を、高齢者や免疫力の低下している人では肺炎を伴うなど、重症になることがあります。

【インフルエンザ脳症とは?】

インフルエンザ脳症は、インフルエンザを発症した後に病状が急に悪くなる病気です。インフルエンザの症状に加えて、意識障害、持続性の痙攣などといった症状が現れます。主に5歳以下(特に2歳以下)の小児が罹患し、年間200~300人にインフルエンザ脳症が発生し、死に至ることもあります。

【抗インフルエンザ薬の種類】

・オセルタミビルリン酸塩

・ザナミビル水和物

・アマンタジン塩酸塩

・ペラミビル水和物

・ラニナミビルオクタン酸エステル水和物など

【インフルエンザ菌(Hib)との違い】

いわゆるインフルエンザ菌とは、ヘモフィルス・インフルエンザb型菌という細菌のことです。Hibと略語で記されることが多いです。特に小児では細菌性髄膜炎を引き起こすことがあります。

冬に流行するインフルエンザはウイルスの一種で、Hib(インフルエンザ菌b型)は細菌の一種です。Hibの名前の由来は、ウイルスの検査が出来なかったころ、インフルエンザの患者から見つかり、当時、インフルエンザの原因菌と考えられたためにこのような名前がつきました。

〈ICD分類〉

肺炎を伴うインフルエンザ、インフルエンザウイルスが分離されたもの ⇒ J10.0

その他の呼吸器症状(急性上気道感染、喉頭炎、咽頭炎、胸水等)を伴うインフルエンザ、インフルエンザウイルスが分離されたもの ⇒ J10.1

その他の症状(脳症、胃腸炎、心筋炎等)を伴うインフルエンザ、インフルエンザウイルスが分離されたもの ⇒ J10.8

肺炎を伴うインフルエンザ、インフルエンザウイルスが分離されないもの ⇒ J11.0

その他の呼吸器症状(急性上気道感染、喉頭炎、咽頭炎、胸水等)を伴うインフルエンザ、インフルエンザ言うリスが分離されないもの ⇒ J11.1

その他の症状(脳症、胃腸炎、心筋炎等)を伴うインフルエンザ、インフルエンザウイルスが分離されないもの ⇒ J11.8

※ウイルスの分離とは、検体中の特定のウイルスを捕まえて増やすことにより、増えたウイルスの種類を判定する検査のことです。ここではA型、B型と分類された症例がJ10.0-8に当てはまり、分類されていないものがJ11.0-8に当てはまります。