心房中核欠損症(ASD)

 
やまねこ
心房中隔欠損症(ASD)は、卵円禍とそれ以外の欠損孔の場所によって分類されるニャ

【心房中隔欠損症(ASD)とは?】

心房中核欠損症とは、心臓の右側と左側を隔てている壁(中隔)のうち、左右二つの心房の間に欠損孔が開いた状態のことをいいます。

原因は生まれつきのものといわれますが、遺伝的な照明はされていません。特に女性に多い疾患です。

症状は欠損孔の大きさによって変わってきます。5mm以下の欠損孔であれば、無症状の場合が多いですが、2㎝以上であれば、心臓や肺にかなりの負担がかかってしまいます。成人期早期または中年期には、治療されていない心房中隔欠損症は、脳卒中や肺高血圧症に繋がる可能性があります。

【心房中隔欠損症(ASD)の分類】

胎児のときに誰もが持っていた卵円孔という穴があります。通常は、数時間後にこの穴はただのくぼみ(卵円窩)となります。ただ多くの心房中隔欠損症(ASD)の患者は、この卵円孔がそのまま欠損孔として残っているのです。

また心房中隔欠損症(ASD)は、卵円窩以外の場所に欠損孔が開いている場合もあり、合わせて4つに分類されています。

二次孔欠損心房中核の壁の真ん中にある卵円孔の位置に開いているもの。最も多い。卵円孔開存症ともいいます。

一次孔欠損心室中隔に接するところに開いているもの。

静脈洞型上の方に開いているもの。

肝静脈洞型心臓の静脈の壁に開いているもの。

【治療法】

心房中隔欠損症(ASD)は一般的に症状がないため、通常薬剤は不要です。ただし、欠損孔が2~3歳をすぎても残っている場合は、欠損孔がごく小さなものでない限り、合併症を予防するために欠損孔の閉鎖が推奨されています。

欠損孔が心腔間を隔てる壁(中隔)の中心にある場合は、心臓カテーテルによる栓もしくはそのほかの特殊なデバイスの挿入によって治療されます。

欠損孔が中隔の端にある場合や、穴そのものが非常に大きい場合は、手術の適応となります。

《心房中隔欠損閉鎖術》

人工心肺を使って、心臓を止めて行われます。右房を切開し、欠損孔が小さい場合は直接縫って閉じます。欠損孔が大きな場合は「パッチ」と呼ばれるあて布を穴の部分に縫い付けます。「パッチ」は、自己心膜(自分の心臓を包んでいる膜)が使われる場合や、ゴアテックス(人口の素材)が使われる場合があります。

〈ICD分類〉

心房中隔欠損症 ⇒ Q21.1

二次孔心房中隔欠損症 ⇒ Q21.1

卵円孔開存症 ⇒ Q21.1

静脈洞型心房中隔欠損症 ⇒ Q21.1

冠静脈洞型心房中隔欠損症 ⇒ Q21.1

一次孔心房中隔欠損症 ⇒ Q21.2

〈ICD9-CM〉

直視下にて人工物(ゴアテックスなどのパッチ)を用いる心房中隔欠損の修復術 ⇒ 35.51

直視下にて人工物(ゴアテックスなどのパッチ)を用いる卵円孔開存の修復 ⇒ 35.51

直視下にて人工物(ゴアテックスなどのパッチ)を用いる二次孔の修復 ⇒ 35.51

心房中隔パッチ(人工物)閉鎖術 ⇒ 35.51

非直視下に人工物を用いる心房中隔欠損の修復術 ⇒ 35.52

心房中隔アンブレラの挿入(キング・ミルズ)⇒ 35.52

人工物(ゴアテックスなどのパッチ)を用いる一次孔欠損の修復 ⇒ 35.54

組織移植による心房中隔欠損の修復術 ⇒ 35.61

心房中隔パッチ(自己心膜などの組織)閉鎖術 ⇒ 35.61

パッチ(自己心膜などの組織)を用いる二次孔欠損の修復 ⇒ 35.61

パッチ(自己心膜などの組織)を用いる卵円孔開存の修復 ⇒ 35.61

パッチ(自己心膜などの組織)を用いる一次孔欠損の修復 ⇒ 35.63

詳細不明の心房中隔欠損の修復 ⇒ 35.71

詳細不明の卵円孔開存の修復 ⇒ 35.71

詳細不明の二次孔の修復 ⇒ 35.71

詳細不明の一次孔の修復 ⇒ 35.73