その他の不整脈 心室細動・ブルガダ症候群・QT延長症候群

 
やまねこ
不整脈はほかにも色々あるニャ

【心室細動とは?】

心室細動は、多数の無秩序な電気刺激によって心室が協調を失い、非常に早く震えた結果、有効な収縮が見られなくなる不整脈で、直ちに治療をしなければ死に至る可能性があります。心室細動の最も一般的な原因は心疾患であり、特に冠動脈疾患による心筋への血流不足に起因する場合が多いです。

【ブルガダ症候群とは?】

心室細動を引き起こす不整脈の疾患です。これまで原因のわからない特発性心室細動と考えられていましたが、最近の研究では右室のイオンチャネル病が原因であろうとされています。イオンチェネル病では、心臓の電気的活動を制御している細胞のタンパク質に先天的異常があるために、不整脈が発生する病気です。

【QT延長症候群とは?】

心臓の電気活動の異常から突然の頻脈や異常な脈拍リズムを引き起こす病気を指します。異常な脈拍リズムとしてはトルサードドポワンツと呼ばれるものがあります。異常心拍を起こすと血液を十分に全身に送ることが出来なくなり、失神や痙攣、ときには突然死を起こすこともあります。

原因は先天的なものと後天的なものに分けることが出来ます。

先天性QT延長症候群:ロマノ・ワード症候群とジャーベルランゲニールセン症候群があります。いずれも突然死のリスクがあります。先天性QT延長症候群では遺伝子異常が存在することも分かっており、およそ半数以上の症例で遺伝子異常が確認できます。

後天性QT延長症候群:薬剤(抗生物質、脂質異常生薬、糖尿病薬など)、電解質異常(低カリウム血症、低マグネシウム血症)、徐脈など、何らかの要因に伴って発症します。後天性QT延長症候群についても、一部遺伝子的な要因が関わっていることがわかっています。

〈ICD分類〉

心室細動 ⇒ I49.0

ブルガダ症候群 ⇒ I49.0

先天性QT延長症候群 ⇒ I45.8

ランゲニールセン症候群 ⇒ I45.8

ロマノ・ワード症候群 ⇒ I45.8

後天性QT延長症候群 ⇒ I45.8