バレット食道

 
やまねこ
バレット食道は、食道がんの原因になるから注意だニャ

【バレット食道とは?】

逆流性食道炎などで炎症を起こして侵害された食道の扁平上皮が、胃の円柱上皮で置き換えられたものをバレット粘膜といい、バレット粘膜が存在する食道をバレット食道といいます。バレット食道は食道がんに対する発がんリスクになります。

バレット食道粘膜に遺伝子の変化などが加わることでがん化すると考えられていますが、その発がんメカニズムは解明されていません。

ちなみに欧米のデータではバレット食道がある場合の食道がんの発生率は、ない人の30~125倍であるとされ、また最近25年でバレット食道からの発がんは6倍以上に増加しているという報告がされています。

【バレット食道の原因】

バレット食道の主な原因は逆流性食道炎です。胃液などの消化液が食道まで逆流することによって食道に炎症を起こします。また逆流性食道炎は、食道裂孔ヘルニアである場合に特に起こりやすいと考えられています。

【バレット食道の分類】

LSBE:食道の全周に3㎝以上の長い範囲にバレット食道があるもの

SSBE:バレット食道の一部が3㎝未満と短い範囲にしかないか、あるいは全周にないもの

※日本ではLSBEよりもSSBEの頻度が高く、SSBEに比べてLSBEでは、より発がんリスクが高いと考えられています。

〈ICD分類〉

バレット食道 ⇒ K22.7