【胆のう結石の治療】
症状のない胆のう結石には治療の必要はありません。ただ痛みがある場合には、体外衝撃派結石破砕法と呼ばれる、結石を溶かす薬や石を砕く方法がとられるか、もしくは胆のう摘出手術が検討されます。胆のう摘出は現在約90%が腹腔鏡下で行われるようになっています。
【胆管結石の治療】
胆管結石症では、内視鏡を用いた治療が主流になっています。
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP):胆管の十二指腸への出口である十二指腸乳頭への造影チューブを挿入していき、内視鏡の先端から造影剤を注入して、胆管をX線撮影する検査です。
超音波内視鏡検査(EUS):先端に超音波装置のついた上部内視鏡検査です。胃や十二指腸から観察を行うことで、体外からの腹部超音波検査よりもさらに詳しく検査を行うことが出来、総胆管結石の有無も診断できます。
内視鏡的逆行性胆管ドレナージ術(ERBD):内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)を治療に応用したもので、胆管の十二指腸への出口である十二指腸乳頭へと内視鏡を用いてドレナージチューブを挿入していき、胆汁の流れを維持する方法です。
内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD):総胆管結石で胆管炎や閉塞性黄疸を起こした場合に行われる、ドレナージチューブを用いて胆汁を鼻から体外に出す方法です。
※ERBDとENBDの違い : ERBDもENBDもともに胆汁を上手く排出するための内視鏡的胆道ドレナージ術(EBD)を意味します。
内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST):内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆管の出口である胆汁排出口(ファーター乳頭)を高周波を用いて切開し、胆汁を流れ出るようにする方法です。
内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD)、内視鏡的乳頭大径バルーン拡張術(EPLBD):十二指腸乳頭部にバルーンを挿入し、バルーンを膨らませることで乳頭部を広げる方法です。大きな結石や複数の結石でも採石行えます。
経皮経肝的胆管ドレナージ(PTBD)(PTCD):体表から肝臓の中の細かい胆管を超音波で確認しながら針を刺して胆管内にチューブを留置し、結石を除去する方法です。
胆管ステント:胆管ステントは、胆管の閉塞を開通されることを目的とする網目状の構造をした金属製の筒、または樹脂製チューブです。これを留置することで正常に胆汁が流れる経路を確保できます。
〈ICD9-CM〉
胆のう摘出術 ⇒ 51.22
腹腔鏡下胆のう摘出術 ⇒ 51.23
腹腔鏡下胆のう部分摘出術 ⇒ 51.24
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)⇒ 51.10
内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD)⇒ 51.84
内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)⇒ 51.85
内視鏡的逆行性胆管ドレナージ術(ERBD)⇒ 51.86
内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD)⇒ 51.86
内視鏡下胆管のステント挿入術 ⇒ 51.87
内視鏡下胆管のステント除去術 ⇒ 51.95
胆道からの内視鏡下結石除去術 ⇒ 5188
総胆管胆石の経皮的除去術 ⇒ 51.96
経皮経肝的胆管ドレナージ術(PTBD)(PTCD)⇒ 51.98
経皮経肝的胆のうドレナージ術(PTGBD)⇒ 51.98
経皮経肝的胆のう吸引穿刺法(PTGBA)⇒ 51.98
超音波内視鏡検査(EUS)⇒ 88.74
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