粉瘤には、アテロームや表皮嚢腫、表皮嚢胞など色々な言い方があるニャ
【粉瘤とは?】
何らかの原因で皮膚の毛穴の一部がめくれてしまって皮膚の下に出来た袋の中に、角質や皮脂などが溜まってしまうことで出来た腫瘍の総称です。その多くが表皮嚢腫と呼ばれるタイプです。一般的に脂肪の塊と呼ばれることがありますが、脂肪の塊ではありません。好発部位は、背中、頬、耳たぶなどですが、体中の様々な場所に生じる可能性があります。粉瘤が発生する原因は明確にならないことが多いです。
【粉瘤の類縁疾患/種類】
炎症性粉瘤:粉瘤の中央の開口部から細菌が侵入し、化膿して赤く腫れた状態のことを
いいます。
多発毛包嚢腫:背中・腋窩・胸・首などに20~30個生じることがあります。
多毛根鞘性嚢腫(トリキレンモーマ):頭部に生じることが多く、表皮嚢腫よりもやや硬いという特徴があります。遺伝によって体質的に出来やすくなる人もいます。
脂腺嚢腫:首や腕、腋窩などに多く出来る傾向があります。
毛嚢炎(毛包炎):毛穴の奥の毛根を包んでいる毛嚢(毛包)に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などによる細菌感染がおこり炎症を生じたものをいいます。
【治療】
基本的に抗生物質の外用薬や内服薬などになります。腫瘍が大きくなった場合は、切除した方がいいケースもあります。
〈ICD分類〉
粉瘤 ⇒ L72.0
炎症性粉瘤 ⇒ L72.0
外毛根鞘性嚢腫 ⇒ l72.1
多発毛包嚢腫 ⇒ D23.0-9
脂腺嚢腫 ⇒ D23.0-9
毛包炎 ⇒ L73.9