胸水は胸膜炎が生じることによって溜まるニャ
【胸膜炎とは?】
肺の外側を覆う二枚の薄い膜である胸膜があることによって、人は肺をスムーズに膨らみ、萎ませることができ、また空気が漏れるのを防いでいます。この胸膜に炎症が起きている状態を胸膜炎といいます。胸膜炎が生じると、多くの場合、二枚の胸膜の間に胸水という液体が溜まります。
主に胸の痛みや呼吸困難、発熱、咳といった症状が現れます。呼吸困難は、肺の周りに胸水が溜まり、肺を圧迫するために起こります。
【胸膜炎の分類】
胸膜炎はその原因によって分類されます。
癌性胸膜炎:肺がんをはじめとするほかの部位に出来たがんの転移などによるもの
結核性胸膜炎:肺結核をはじめとする結核菌によるもの
細菌性胸膜炎:細菌感染によるもの
そのほか:慢性関節リウマチなどの膠原病や薬剤によるもの
※日本の罹患数は癌性胸膜炎と結核性胸膜炎で全体の60~70%を占めます。
〈ICD分類〉
胸膜炎 ⇒ R09.1
滲出性胸膜炎 ⇒ J90
細菌性胸膜炎 ⇒ J90
インフルエンザ性胸膜炎 ⇒ J11.1
ブドウ球菌性胸膜炎 ⇒ J86.9
連鎖球菌性胸膜炎 ⇒ J90
乳び性胸膜炎 ⇒ J94.0
化膿性胸膜炎 ⇒ J86.9
外傷性胸膜炎 ⇒ S27.60-1
結核性胸膜炎 ⇒ A16.5
敗血性胸膜炎 ⇒ J86.9
肺炎球菌性胸膜炎 ⇒ J90