血小板減少症・特発性血小板性紫斑病とは? 

 
やまねこ
ちょっとの傷でも血が止まらないのは大変だニャ。うかつに猫パンチも出来ないニャ

【血小板減少症とは?】

血液は「血漿」と「血球」で出来ています。血球には「赤血球」「白血球」「血小板」という三種類の細胞があります。血小板は、骨髄で産生される血球の一つであり、出血を止める働きをします。この血小板の数が減少すると、小さな傷でも出血しやすくなります。この状態のことを血小板減少症といいます。血小板減少症は、血小板の減少具合によっては傷がなくても出血するような危険な状態になります。

【血小板減少症の原因】

・肝硬変、白血病、再生不良性貧血 ⇒ 骨髄が血小板を充分に産生しなくなります。

・骨髄繊維症 ⇒ 脾臓が腫大し、血小板が脾臓に閉じ込められることで、血液中の血小板が減少します。

・その他様々なウイルス感染も血小板減少症を引き起こします。

【特発性血小板減少性紫斑病(ITP)とは?】

抗体が作られて、血小板が主に脾臓で破壊される病気です。抗体が出来る理由は不明です。骨髄は血小板の産生を増やして破壊された分を補おうとしますが追いつけず、血小板が減少します。

  • 急性特発性血小板減少性紫斑病:ウイルスなどの感染を防ぐために免疫が働いて抗体が作られ、その結果抗原と結合して出来た免疫複合体が、偶然に血小板と結合する性質を持ってしまうために起こると考えられています。子どもに多く見られ、発生数に男女差はありません。
  • 慢性特発性血小板減少性紫斑病:血小板を抗原とする抗体が出来てしまい、抗原抗体反応で血小板が減少する自己免疫疾患と考えられています。思春期以降の女性に多く見られ、発病の時期がハッキリせず、自然に治るということはほとんどありません。

〈ICD分類〉

特発性血小板減少性紫斑病 ⇒ D69.3

原発性血漿何減少症 ⇒ D69.4

続発性血小板減少症 ⇒ D69.5

血小板減少症NOS ⇒ D69.6