高血圧のうち、大部分は遺伝と環境(食生活など)が複雑に絡み合って血圧が上昇するタイプ(本態性高血圧)です。それ以外で、原因がはっきりして血圧が上昇するタイプを二次性高血圧と呼んでいます。
【腎性高血圧】
●腎臓が病気で起こる高血圧。特に腎炎による高血圧が多く、腎炎の治療と日常生活の改善や薬による治療が必要です。
〈ICD分類〉
その他の腎障害による二次性〈続発性〉高血圧(腎性高血圧)⇒ I15.1+腎障害のコード(腎炎など)
【腎血管性高血圧】
●腎動脈が部分的に細くなり、充分な血液が流れなくなることにより反応性に血圧を上昇させるホルモン(レニン)の分泌が起きて高血圧になります。
〈ICD分類〉
腎血管性高血圧(症)⇒ I15.0+I70.1(腎動脈狭窄症)
【原発性アルドステロン症が原因の高血圧】
●原発性アルドステロン症とは副腎と呼ばれる腎臓の上にある臓器に腫瘍が出来ることで、そこから過剰なアルドステロンと呼ばれるホルモンが分泌されるために起こる病気です。アルドステロンは塩分を体に閉じ込めておこうとする働きがあるため、結果的に血圧が上昇します。
〈ICD分類〉
内分泌障害による二次性〈続発性〉高血圧(症)⇒ I15.2+E26.0(原発性アルドステロン症)
【クッシング症候群が原因の高血圧】
●クッシング症候群とは原発性アルドステロン症と同じく、副腎の腫瘍によって起こる病気です。この腫瘍からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることで体内の塩分量が増加し血圧が高くなります。
〈ICD分類〉
内分泌障害による二次性〈続発性〉高血圧(症)⇒ I15.2+E24.0-9(クッシング症候群)
【褐色細胞腫】
●褐色細胞腫の大部分は、原発性アルドステロン症と同じく、副腎の腫瘍によって起こる病気です。腫瘍からカテコールアミンという血圧を上昇させるホルモンが過剰に分泌されることが原因となります。
〈ICD分類〉
内分泌障害による二次性〈続発性〉高血圧(症) ⇒ I15.2+C74.1(褐色細胞:悪性)or D35.0(褐色細胞腫:良性)or D44.1(褐色細胞腫:性状不明)