体液の仕組み(電解質異常)について

 
やまねこ
体液はビックリするくらい絶妙なバランスで成り立っていニャ。人間の体ってすごいニャ

【体液とは?】

多細胞生物の体液は、細胞内液細胞外液からなり、細胞外液は生命の直接の内部環境(電解質、浸透圧、ph、温度、血圧、血統など)です。外部環境(外界)は刻々と変化するが生体内の内部環境は最適に維持されます。これを恒常性(ホネオスタシス)といいます。

【電解質とは?】

人間の体液は、細胞内液や血漿などの内液のほかに、水に溶けて電気を通すミネラルイオンである電解質(ナトリウムイオンや塩素イオン)と、水に溶けるが電気を通さない非電解質(ブドウ糖や尿素など)とに区分されます。

人間の体は電解質を使って神経や筋肉の機能を調整し、塩基(アルカリ)のバランスや水分のバランスを維持します。

体が正常に機能するには、体液を含む各部位(区画)で体液の量は、その区画の電解質濃度によって変化します。そのため、電解質、特にナトリウムは、これらの区画内の正常な体液量(体液平衡)を維持する働きに関与しています。電解質濃度が高くなると、体液はその区画に流入します。反対に電解質濃度が低くなると、体液はその区画から流出します。体は細胞内外に電解質を活発に移動させて、体液量を調節しているのです。したがって、各区画の体液バランスを維持するには、適切な電解質濃度(電解質平衡)を保つことが重要となります。

【腎臓の役割】

腎層は血液から電解質をろ過して、一部を体内に残し、余剰分を尿中に排出する働きを通じて、電解質濃度を維持しています。つまり、腎臓は日々の摂取と排泄のバランスを取る働きをしていると言えるでしょう。

【電解質のバランスが崩れる原因】

電解質のバランスが崩れると、様々な障害が出てきます。バランスを崩す要因には次のようなものがあります。

・脱水状態

・一部の薬剤の服用

・心臓、腎臓、肝臓の特定の疾患

・不適切な量の輸液や栄養補給