肺動脈狭窄症は、先天的な異常が原因で、部位によって分類されるニャ
【肺動脈狭窄症とは?】
肺動脈狭窄症は、心臓の発生時に先天的な異常を原因として起こると言われています。風疹ウイルスの関与やウイリアムズ症候群、ヌーナン症候群などの先天性疾患との関連性が指摘されています。肺動脈狭窄症のために血液が流れにくくなると右室に負担がかかり、次第に右心不全が進行していきます。
軽症の場合は、自覚症状はほとんどありません。中等症の場合も幼少期にはほとんど自覚はなく、中年期に動悸や息切れなどの症状が出てきます。ただし重症の場合は生まれてすぐにチアノーゼが出てくるので治療が必要となります。大人にみる全先天性疾患の約10%を占める比較的多い疾患です。
【部位による分類】
ⅰ)肺動脈弁の上部(主肺動脈)
ⅱ)肺動脈弁
ⅲ)肺動脈弁の下(漏斗部)
ⅳ)末梢の肺動脈
そして、これらの四つの組み合わせがあります。
【治療】
軽度:治療を必要とせず、経過観察のみの場合が多いです。
中等症、重症:カテーテルによる治療が外科手術になります。
《カテーテルによる治療》
経皮的バルーン弁形成術:肺動脈(弁)の狭い部分をバルーンで拡張します。
《外科手術》
肺動脈弁交通切開術:肺動脈弁同士がくっついて狭くなっている部分を切開によって拡張します。
肺動脈形成術
〈ICD分類〉
肺動脈狭窄症 ⇒ Q25.5
〈ICD9-CM〉
経皮的バルーン弁形成術 ⇒ 35.96
肺動脈弁交通切開術 ⇒ 35.81