【様々な症状および後遺症】
脳卒中による後遺症は、損傷が起こった箇所がどの部位なのかによってその症状は変わっていきます。
前大脳動脈(まれ):対側の不全片麻痺(特に下肢で強い)、無動無言症など
中大脳動脈(多い):対側の不全片麻痺(特に顔面、上肢で強い)、構音障害、失語(損傷部位が左側の場合)、対側の同名半盲、半側空間無視(損傷部位が右側の場合)
後大脳動脈:対側の同名半盲、記憶障害、一側性の第三脳(動眼)神経麻痺、不随意運動
椎骨脳底動脈系:一側性または両側性の脳神経障害(眼振、回転性めまい、嚥下障害、構音障害、複視、失明など)、小脳性失調(体幹または四肢の運動性失調)など
眼動脈(内頸動脈の分枝):単眼の一過性黒内障
ラクナ梗塞:皮質性の障害を欠くことに加えて、以下のいずれかを認める。①純粋動脈性不全変膜、②純粋感覚性発作、③運動性失調不全麻痺、④構音障害と一側性の巧緻運動障害(ボタンが留められないなど、手先の細かい運動障害)
〈ICD分類〉
一過性黒内障 ⇒ G45.3
弛緩性不全片麻痺 ⇒ G81.0
痙性不全片麻痺 ⇒ G81.1
不全片麻痺NOS ⇒ G81.9
失語症 ⇒ R47.0
運動性失語症 ⇒ R47.0
構音障害 ⇒ R47.1
半側空間無視 ⇒ R48.1
不随意運動 ⇒ R25.8
嚥下障害 ⇒ R13
第3脳(動眼)神経麻痺 ⇒ H49.0
同名半盲 ⇒ H53.4
眼振 ⇒ H55
複視 ⇒ H53.2
盲〈失明〉両眼 ⇒ H54.0
盲〈失明〉片眼、多眼の低視力 ⇒ H54.1
盲〈失明〉片眼 ⇒ H54.4
中大脳動脈症候群 ⇒ I66.0† G46.0*
前大脳動脈症候群 ⇒ I66.1† G46.1*
後大脳動脈症候群 ⇒ I66.2† G46.2*
脳幹卒中症候群 ⇒ I60-I67† G46.3*
小脳卒中症候群 ⇒ I60-I67† G46.4*
純運動性多発性小梗塞〈ラクナ〉症候群 ⇒ I60-I67† G46.5*
純感覚性多発性小梗塞〈ラクナ〉症候群 ⇒ I60-I67† G46.6*
その他の多発性小梗塞〈ラクナ〉症候群 ⇒ I60-I67† G46.7*
その他の脳血管疾患における脳の血管性症候群 ⇒ I60-I67† G46.8*