【心房細動とは?】
正常な心臓は、右心房にある洞結節という場所から発信された電気信号によって規則正しいリズムでコントロールされています。そして洞結節から発信した電気信号が心室へ1:1で伝わることによって、規則正しく筋肉が収縮して効率の良いポンプとして心臓が動きます。
心房細動という不整脈になると、洞結節以外の場所から異常な電気信号がたくさん起こり、心房が「細かく震える」ような動きになってしまいます。心房細動の状態が長く続くと、動機や息切れが激しくなり、日常生活に支障が出ます。また心房細動が原因で、心房内で出来てしまった血栓が血流に乗り、脳や他の臓器や組織の血管を詰まらせて脳梗塞や全身塞栓症などの病気を引き起こしてしまうことがあります。
【心房細動の分類】
心房細動は以下の三つに分けられます。
発作性心房細動(PAF):一週間以内に停止する
持続性心房細動(PeAF):一週間以上持続する。(薬を使ったり、電気ショックをかけないと停止しない)
永続性心房細動(PerAF)、慢性心房細動(CAF):一年以上持続する。
【弁膜症性心房細動と非弁膜症性心房細動の違い】
心臓には、血液を一方方向に流し、逆流を防ぐ役割を持つ「弁」があります。
「弁」には異常が見られないタイプを「非弁膜症性心房細動」
「弁」に異常が見られるタイプを「弁膜症性心房細動」
と言います。
なお、ICD10では、あくまで心房細動の細分類は持続時間によってされています。なので、「弁膜症性」「非弁膜症性」にかかわらず、持続時間によってコードをつけます。
また持続時間がわからず、「弁膜症性」もしくは「非弁膜症性」としかカルテに記載がない場合は、詳細不明のI48.9にコードします。
〈ICD分類〉
発作性心房細動(PAF)⇒ I48.0
持続性心房細胞(PeAF)⇒ I48.1
永続性心房細動(PerAF)、慢性心房細動(CAF)⇒ I48.2
心房細動NOS ⇒ I48.9