発作性頻拍症

 
やまねこ
発作性頻拍は、生じる場所や持続時間、波形などによって言い方が変わってくるニャ
 

【発作性頻拍症とは?】

心臓は電気信号によってポンプとして動いています。正しい心臓の電気信号は、洞結節から規則的に生じ、心房全体に行き渡ったあと、房室結節を通過して心室全体を興奮させます。通常40~80回/分で電気信号が流れますが、運動をしたり驚いたりすることで回数は増加します。そして病的に急激に心拍数が増加することを発作性頻拍症というのです

発作性頻拍症は、生じる場所によって上室頻拍心室頻拍に分けられます。

《上室頻拍》

心臓の上部にある心房を起源とする頻拍です。通常命には関わりませんが、頻拍が続き心不全を生じた場合は重篤な状態になる可能性があります。

頻度が高いものとして、房室結節回帰性頻拍(房室結節内のリエントリー)・房室回帰性頻拍(異常回路と正常伝導路で形成されるリエントリー)・心房粗動(心房内のリエントリー)などがあります。

《心室頻拍》

心室で起こる頻拍です。心筋梗塞や心筋症、弁膜症などの心臓の病気が原因となることが多く、心臓の病気を有さないものは特発性心室頻拍として区別されます。

〈ICD分類〉

《上室頻拍》

発作性上室頻拍(PSVT)⇒ I47.1

心房頻拍(AT)⇒ I47.1

房室結節回帰性頻拍(AVNRT)⇒ I47.1

房室回帰性頻拍(AVRT)⇒ I47.1

《心室頻拍》

単形性心室頻拍 ⇒ I47.2

多形性心室頻拍 ⇒ I47.2

非持続性心室頻拍(NSVT)⇒ I47.2

持続性心室頻拍(SVT)⇒ I47.2

 

単形性心室頻拍・・・QRS波形が単一。

多形性心室頻拍・・・QRS波形が二種類以上。

非持続性心室心拍・・・持続時間30秒未満。

持続性心室頻拍・・・持続時間30秒以上。