動脈管は出生後まもなく閉鎖するニャ。動脈管開存症は、本来閉鎖するべき動脈管が閉鎖しない場合に起こるニャ。
【動脈開存症とは?】
動脈管とは心臓から出ていく大きな二つの動脈である肺動脈と大動脈を繋ぐ胎児の血管です。通常は出生後(数日から二週間以内)にまもなく閉鎖します。動脈管開存症とは、本来閉鎖するべき動脈管が閉鎖しない場合に起こります。大動脈と肺動脈が繋がっていることにより、血液は空回りしてしまい、その結果肺の血流が増大し、左心室が拡大、最後に心不全、呼吸不全となります。
【治療法】
《薬物療法》
動脈管を閉鎖するためにインドメタシンまたはイブプロフェンが投与されることがあります。生後10日以内に投与した場合に最も効果があります。
《カテーテル療法》
1歳の時点で動脈管がまだ開いている場合は、自然に閉鎖する可能性は極めて少ないです。心膜炎のリスクを避けるために動脈管の閉鎖の処置が行われます。
多くの場合は、心臓カテーテルによって、小さなデバイスまたはコイルを挿入して開存している動脈管を閉鎖します。
〈ICD分類〉
動脈管開存症 ⇒ Q25.0
〈ICD9-CM〉
動脈管閉鎖術 ⇒ 38.85