総胆管結石と胆管炎

 
やまねこ
胆管炎と閉塞性黄疸はセットで覚えるニ

【総胆管結石とは?】

胆汁とは、肝臓で作られ、胆のうで濃縮されて総胆管を通って十二指腸に流れ、油脂の分解を助けます。その胆汁の中に含まれているコレステロールやビリルビンが結晶となり、大きくなって出来たものが胆石です。

胆のう内に出来た石を胆のう結石、肝臓内の胆管に出来た石を肝内胆管結石、胆のうから総胆管に出てきた石や、総胆管に出てきた石を総胆管結石といいます。

総胆管結石により、胆道疝痛、胆道閉塞、胆石性膵炎、胆管炎などが引き起こされることがあります。

【結石の種類】

原発性結石通常は褐色色素結石。胆管内で形成されます。

続発性結石通常はコレステロール結石。胆のう内で形成されますが、胆管内に移動します。

遺残結石胆のう摘出時に見逃されたもので、術後三年以内に明らかになったものです。

再発結石術後三年以上経過した後に胆管内に発生したものです。

【急性胆管炎とは?】

胆管とは、肝臓から分泌された胆汁を十二指腸に運ぶ役割をしている管です。その胆管が感染などによって炎症を起こした状態を急性胆管炎といいます。

急性胆管炎は、胆汁の細菌感染に加えて、胆汁がうっ滞して胆管炎の圧力が上がったときに起こります胆汁のうっ滞の原因には、総胆管結石、肝内結石、良性胆管狭窄のほか、胆管がん、乳頭部がん、膵頭部がんなどの悪性疾患があります。

【閉塞性黄疸とは?】

胆汁に含まれるビリルビンという黄色い色素の血液中濃度が高くなったために、体が黄色く見える状態を黄疸(おうだん)といいます。

胆管の狭窄や閉塞が原因で、血液中にビリルビンが逆流したために生じた黄疸を閉塞性黄疸といいます。

〈ICD分類〉

胆管炎を伴う胆管結石 ⇒ K80.3

胆のう炎を伴う胆管結石 ⇒ K80.4

胆管炎または胆のう炎を伴わない胆管結石 ⇒ K80.5

胆管閉塞、胆管狭窄、閉塞性黄疸 ⇒ K83.1

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