子宮頸管炎とは、子宮頸部に炎症が起きた状態のことをいい、ほとんどの場合、重い症状は現れないニャ
【子宮頸管炎とは?】
子宮は平滑筋という筋肉で出来た臓器で、逆三角形のような形状をしていますが、大まかに「子宮底部(子宮のてっぺん部)」「子宮体部(子宮の本体部)」「子宮頸部(子宮の下部。子宮頸管とも呼ばれる)」「子宮膣部(子宮と膣の移行部分)」の四つの部位に分類されます。子宮頸管炎とはこのうち、子宮頸部に炎症が起きた状態を言います。
【原因】
原因は感染性のものと非感染性のものに分けられます。
《感染性》
クラミジア感染症(最も多い)、淋病感染症(2番目に多い)、性器ヘルペス、性器マイコプラズマ感染症などの細菌、ウイルスなどの感染が原因と考えられている。
《非感染性》
アレルギーによるもの(薬物、精子など)、萎縮によるもの(加齢、卵巣機能不全)、刺激によるもの(化学物質、異物、物理的損傷)などが原因として挙げられる。
【症状】
急性:膿性・粘液性のおりものの増加
慢性:黄白色なおりものの増加や性交痛、腰痛など
子宮頸管炎は子宮頸部に炎症が留まるものであるため、ほとんどの場合には重い症状が現れることはありません。ただし妊娠中に発症した場合には、産科合併症として流早産、絨毛膜羊膜炎、新生児の合併症を続けて発症する可能性があります。
【治療】
感染性の場合は、基本的に病原微生物に対する適切な抗生剤や抗ウイルス剤を投与することが治療となります。
〈ICD分類〉
子宮頸管炎 ⇒ N72