右脚ブロックと左脚ブロック

 
やまねこ
右脚ブロックよりも心臓病を伴う左脚ブロックの方が重要だニャ

【右脚ブロック、左脚ブロックとは?】

心臓の中には電気信号を発生させる洞結節と、心房と心室の境界で電気の流れを調節する房室結節があります。

そして、それに加えて心臓にはさらに電気信号を流す役目をする組織があるのです。

心臓は左右に分かれているので、当然この組織も左右に分岐しています。右脚とは心臓の右側を走るその組織のことを指し、左脚とは心臓の左側を走る組織のことを指すのです。

右脚ブロックとは、心臓の右側を走る組織上で電気の流れが悪くなった状態をいいます。

【右脚ブロック、左脚ブロックと心臓病の関係】

完全右脚ブロックで心臓の右側に電気が流れなくなったとしても、左側で電気が流れているので心臓は正常に動きます。

右脚ブロックを持つ人で心臓病のある人は一部にしかおらず、多くは心臓病がありません。実は右脚というのは、ちょっとしたことで電気の流れが悪くなりやすく、断線したとしてもほとんど問題はないのです。

一方で左脚ブロックになった場合は、右脚ブロックと違って心臓病を伴う場合が多いとされています。左脚ブロックと診断されたら、もともと心臓病がないかどうかを検査する必要があります。

〈ICD分類〉

左脚前枝ブロック ⇒ I44.4

左脚後枝ブロック ⇒ I44.5

左脚分枝ブロックNOS ⇒ I44.6

左脚ブロックNOS ⇒ I44.7

右脚分枝ブロック ⇒ I45.0

右脚ブロックNOS ⇒ I45.1

二束ブロック ⇒ I45.2

三束ブロック ⇒ I45.3

脚ブロックNOS ⇒ I45.4

※右脚に加えて左脚前枝あるいは左脚後枝にも伝導障害が存在するとされる場合は、二束ブロックと呼びます。また右脚、左脚前枝、左脚後枝の三本ともに伝導障害が想定される場合は、三束ブロックと呼び、高度房室ブロックへの進展リスクが高いとされています。