精巣捻転は治療しない限り、精巣は壊死してしまうニャ
【精巣捻転とは?】
精巣は、精管、精巣静脈、精巣動脈からなる精索という構造で体と繋がっています。精巣捻転とは、精巣が回転して精索がねじれてしまい、精巣への血流が妨げられてしまった状態です。通常、12歳から18歳くらいの男児に起こり、ときに乳児期にも起こりますが、どの年齢でも起こる可能性はあります。治療しない限り、精巣への血流が遮断されてから6~12時間以内に精巣は壊死します。
【原因】
精巣捻転の原因は、精巣が生まれつき精嚢に固定されない状態にあることです。一般的に、精巣の前方三分の二は精巣漿膜で覆われており、そこに液体が蓄積する可能性があります。精巣漿膜は精巣の後外側表面に付着し、陰嚢内での精巣の動きを制限しています。その精巣漿膜の固定位置が先天的に高すぎると、精巣がより自由に動くことが出来、捻転の可能性が高まります。
【治療】
精巣捻転は、まず用手的に捻転の解除を試みます。捻転が解除されると急速に痛みは取れます。しかし痛みが持続する場合は、緊急手術を行うことになります。手術は、陰嚢を切開し、捻転を解除した後に、精巣の一部を再捻転しないように陰嚢に固定します。
〈ICD分類〉
精巣捻転 ⇒ N44
〈ICD9-CM〉
精巣固定術 ⇒ 62.5
片側性精巣摘除術 ⇒ 62.3